試作へと移る前に、水についても。
これは今回特別な試みでありませんが、ヒラクさんがつくられている備長炭を使っています。
当然ながらビールづくりにおいて大切な水。開業前は、天然水や酒蔵で有名な水がきれいであろう土地も候補に足を運んだり、小豆島のこの場所での醸造を決めてからも、中山の湧き水を水質調査に出したり、近所の方が敷地内の井戸の井戸替えに挑んでくださったり…、色々あったけれど、結局それぞれに苦戦するところがありました。同時に水道局に通い、現在の島の水道事情を知る中で、水道水でも十分だなという結論に至り、普段から多くのブルワリーと同様に水道水を使い、スタイルにより必要時に水質調整を行っています。それでも、水道水のままもおもしろくないなー。という気持ちが少しありました。
そんな中、ヒラクさんにはコロナ以前、まだ島内でもイベント出店が多かった頃に出会う機会が多く、「おもろい焼き鳥屋のお兄さんやなー」という印象を持っていました。想いをもって炭づくりをされていることを知ったのは後のことです。
水を濾過するために活性炭を使用しているブルワリーがあることはそれまでに聞いたことがあり、ヒラクさんにも備長炭の浄化作用について聞いてみると「あるよ」という答えが返ってきました。
早速、あかまめまめの仕込水に使用してみました。水に炭を24時間漬けていると、若干残っている塩素感が除去され、滑らかできれいな口当たり、味わいへと変わります。その水でつくったあかまめまめも、微々たるだけれど滑らかに出来上がりました。
そして、何も知らなかった備長炭についてさらに調べる中で、炭はつくり方により水をアルカリ性と酸性、それぞれに導くようになることも知りました。
「SHODOSHIMA100」では、オリーブの木から水を酸性へともっていく炭をつくっていただいています。あかまめまめと同じく24時間漬けることによりPH値を7から6.4にPH値。酵母はイキイキ、水質はクリアに!そんな狙いで使用しています。
(↑こんな感じで水に漬け置きます)